Chiharu Shiota

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塩田千春
2019

 

広瀬と永谷の作品は日常にあるモチーフを使う。お菓子、包装紙、ポストカード、レシート、鳥の巣、じゃがいも、雑誌、プラスチック、文房具。そして自らの家やアパート、クラスルーム、ホームなど。

それらは私たちの生活にいつも関わりを持っている。「現代におけるアートと日常の境界をテーマにしています」と言い制作を続ける彼らの作品は、今まで普通にあった日常のものが作品化することで、日常に変化が起こる。

人の心は複雑で変わりやすく毎日の生活は、ふとした瞬間に昨日と今日は違うことを知らされる。
彼らの作品の表現方法は様々である。だが一貫して作品の世界にあるのは、自分たちをより知ることにつながっている。

普段見慣れているものが美術作品になった瞬間、私たちはある種の違和感を感じる。自分がいる場所や見ているものの地盤が緩む時、人は初めてあらゆるものに永遠という言葉がないことに気づくのかもしれない。